3月 022008
 

チラシやパンフレットから、本格的な雑誌や書籍も、

印刷物に関することは印刷屋さんにお願いをするのが、

今までは当たり前でした。

量や内容が大規模になればなるほど、納品までの工程が

入稿~製版~刷板~印刷~断裁~製本~納品と複雑で、

完成物である紙になるまで多数の人間が関わる必要があり、

それらを取り仕切る人間が必要だったからです。

いってみれば、印刷屋さんが出だしから納品までの

舵取り屋さんなわけです。

以前は、入稿原稿のすべてがアナログでした。

つまり、文字は手書きの原稿。

写真は紙焼きかカラーポジ。

それらをページのどの部分にどう入れるのかを書いた指定紙。

すべてが、手で触れられ、目で見て分かる、アナログなものでした。

今ではDTPが普及し、入稿原稿も大きく変わりました。

つまり、文字はテキストデータ。

写真は画像データ。

それらをページにどう配置するのかが分かるレイアウトデータ。

テキストデータの種類だけで、txt、rtf、doc、htmlでの入稿なんていう場合もあります。

また、OSの違いで改行コードが変わってしまったり、

ワープロのOASISで作られたデータで、

コンバートしなければならない場合など様々です。

画像データですとjpeg、bmp、tiff、epsまでならまだ分かりますが、

png、gifファイルでの入稿という場合もあります。

rawデータでの入稿となると、入稿された方の

好みや意向が分からないとヘタにいじれない場合もあります。

レイアウトデータもクォーク、インデザイン、イラストレーターなどが有名ですが、

ちょっとしたバージョンの違いで文字組がズレてしまったり、

画像が飛んでしまったりすることもあります。

ページメーカーやEdi colorにて入稿することもあります。

フォトショップデータがレイアウトデータとして入稿したこともありました。

さらにOCF、CID、OTFなど書体に関する問題も多岐にわたります。

そのすべてがデジタルデータとして入稿されます。

そのデータが記録されるメディアも今では様々になり、

FD、MO、ZIP、CD-R、DVD-R、DVD+R、DVD-RAM、

最近ではブルーレイディスク。

これらの入稿データは各メディアの中に入っており、

直接触れたり、目でみることができません。

それゆえに、データの知識が無い印刷屋さんに

手持ちのデータを入稿した場合、サッパリ話が通じなかったり、

「こういうデータを入稿したいんだけど、対応してもらえる?」

「今こういうデータを作っているんだけど、問題有りそう?」

と問い合わせても、しどろもどろの返答だったりします。

DTPに詳しい印刷屋さんが求められていると思います。

それか、印刷に詳しいDTP屋さん。

残念ながら、どちらも数は少ないです。

だからこそ、私は印刷に詳しいDTP屋さんになろうと思いました。

紙に関して、

「こういうモノを作りたいんだけど、どうすれば良いかな?」

と、お客様に相談していただけるのが私の喜びです。