お世話になった色校屋さんが、今日で店じまいします。
俗にいう、平台校正屋さんです。
印刷用のポジフィルムから刷板~本紙校正刷りを仕事としていた校正屋さんです。
印刷業界にいる方はもちろんご存知とは思いますが、
1990年代末頃からポジフィルムを必要としない、
CTP(Computer To Plate)が広く普及し始めました。
デジタルデータから、直に印刷用の板を作ってしまいます。
2000年代中頃までにはかなり浸透し、
今ではCTPが当たり前ぐらいになっている気がします。
CTP以前はDTPで作成した誌面データを、
ポジフィルムに出力して、刷板工程に渡していました。
(もう少し前だと、印画紙出力~版下貼り込み~カメラ撮影~ポジ出力なんていう時も)
つまり、技術が進歩するたびに、
デジタルからアナログになるタイミングが、どんどん後工程にまで及んできました。
最終成果物は「本」という手に取れるアナログなモノを作成しているので、
どこでアナログ化されるのかということです。
その流れで、ポジフィルムが出力されることが減り、
当然ポジフィルムを使って平台校正を刷る、アナログ校正屋さんの出番が減っていきました。
今では、CTP校正をするデジタル校正屋さんがメインです。
とてもお世話になっていたので、
28日に、その色校屋さんの社長に会ってきました。
「丸23年校正刷ってきて、今24年目なんだけど、みんなに迷惑かけるまえに、今ならキレイに畳めるから」
と、話してくださいました。
校正を刷る機械や、刷板関連の機械を整理するのにも、
おそらく数百万円はかかると思います。
しっかりと、自身の引き際を見極められる、その社長。
とても素晴らしいと感じました。
きっとまた何か事業を始められると思いますので、
その際には是非私もお手伝いできればと思っております。
一緒にお仕事ができて、本当に良かったです。
24年間、ありがとうございました!
4月 302011
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平台の校正屋ってなくなりましたよね。
CMSを合わせたプルーファーで色校を済ませることがほとんどか、
本紙校正だと色がシビアになるため、本機校正にしたりで、
私もほとんど頼むこともなくなりました。
今のウチの会社の若手も、版下だとか切り貼り、マスク、ストリップ…
知らない人がほとんどですよ。
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コメントありがとうございます!
デジコンなどのDDCPも、
昔よりとってもキレイになっていますよね。
アナログの平台校正って、本当に仕事が減っていると容易に想像できます。
版下、切り貼りストリップなど、アナログな事を知っているほうが何かと確実なデータを作れると思うのですが、もうなかなか経験できないですよね。